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​エターナルハーモニー

​「エターナルハーモニー」と書かれた扉を開くと、青い髪をなびかせ、落ち着いたようにこちらを見る少女が立っていた。

例によって、やはり僕はこの子のことを知っている。

「やぁ、千早。お久しぶり。喉の調子はどう?」

​如月千早。歌が好きな少女だったはずだ。

「お久しぶりです、プロデューサー。最近は結構いい感じです」

​そう言って彼女は穏やかに微笑み、紙を渡してきた。

「プロデューサー、歌唱のコツってなんだか知ってますか?」

「…いや…?」

「ある部分の中で、最も高い音にそろえてその部分を歌うと、音程が合いやすいんです。

よかったらプロデューサーも試してみてください。」

​ふーん…なんかよさげなマメ知識を得たぞ?

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