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​灼熱少女

「灼熱少女」と書かれた扉を開くと、赤みがかった長髪の、おとなしそうな高校生ぐらいの少女が目の前に立っていた。

もちろん、というか、彼女のことも知っている。

「…田中琴葉…だよな。君とは特に久しぶりな気がする。」

フェンシングが特技で、真面目で、記憶力が良い女の子だ。

彼女はこちらを見ると、安心したように笑みを向けてきて、

「良かった…覚えててくれたんですね。お久しぶりです。」

​彼女はそういいながら、紙を差し出してきた。

「それは今日、私たちのユニットメンバーがどこに行ったのかというのを示す表です。」

「ふむ…それで、この表を埋めればいのかな?」

「そういうことです。私は今日誰が何をしてたか見ていたんですけど…

休んでいたのは1人だけみたいですね。それから、レッスン場には3人の人が行ったみたいで、2人が全く同じ行動をとったみたいです。あ、事務所かレッスン場のどちらかにしか来ていない人は1人だけみたいです。

「ほうほう…それから?」

「えーっと、環ちゃんと恵美は事務所には来てないし、海美ちゃんは事務所に来てました。それで、環ちゃんと美也ちゃんは休んではいないみたいです。

「なるほど。」

「もちろん、休んでいる人はレッスンにも事務所にも顔を出してませんよ。」

「ありがとう、どうやら解けそうだよ。」

​さて、埋めていくか。

​バーニングガール

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